こんにちは、くまねこです。
今回は心理士として働く私が、気になった話題について個人的な考察をいれながら取り上げたいと思います。
先日ネットニュースを見ていたら、警察庁昨年の児童虐待の通告件数と、DVの相談件数が過去最大になったとの記事がありました。
心理士のお仕事に関連する領域でもあるので、勉強の一貫として自分なりの考察を簡単に書いていきたいと思います。
少し堅苦しいですが、コーヒーや好きなお菓子でも用意して、お読みいただければ幸いです♪
1.児童虐待とDVの定義
いきなり本題に入ってしまうと、理解しにくい部分もあるかと思いますので、まずは2つの概念の定義から。
(以下については、心理士を目指しているor心理士の皆さんでしたら、聞いたことのあるお話かもしれません。おさらい程度に!)
①児童虐待
まずはじめに。児童虐待には4つのパターンがあります。
(1)児童に直接暴力を振るう「身体的虐待」
(2)言葉や行動で示される「心理的虐待」
(3)食事を与えない、世話を全くしないなど、いわゆる育児放棄を示す「ネグレクト」
(4)性交を強要したり、卑猥な画像を見せつける「性的虐待」です。
また、虐待をする親の特徴として、衝動的でカッとなると何も見えなくなるタイプが多く、自分の行動が児童にどう影響するか冷静に考えられなくなることがあげられます。
これらの虐待が日常的に続くと、児童は心理的に不安定のまま成長し、成人になっても影響を及ぼします。
②DV
つぎはDVについて。
DVはドメスティックバイオレンスの略で、家庭内暴力を指します。
例えば、男性は暴力を振るう女性に依存し、女性は男性に「必要とされている」という実感で依存している状態です。
2.児童虐待とDVの増加について
それでは、本題です。
上記ではそれぞれの定義を紹介していきましたが、以下ではその増加に焦点をあて、考えられる理由や個人的な意見について、書いていきたいと思います。
★警視庁昨年の児童虐待・DVの通告件数が過去最大に
本記事では、警察庁昨年の児童虐待の通告件数と、DVの相談件数が過去最大になった、ということでした。
児童虐待に関しては、児童相談所に通告した18歳未満の児童は10万6960人、DVの相談件数は8万2641件だそうです。
その記事では、「新型コロナウイルスの感染拡大の影響は現時点で不明だが、分析する」と書かれていました。
個人的な考えではありますが、やはり新型コロナウイルスの影響で、自宅にいる時間が増えたことによる要因が大きいのではないかと思います。
★児童虐待の件数で最も多かったのが、心理的虐待
その中でも統計を見て気になったことは、児童虐待の件数で最も多かったのが、心理的虐待(全体の約7割)だったということです。
先ほども述べたように、心理的虐待は言葉や行動で示されます。例えば、子供の前で家族に暴力を振るったり、子供を脅すことが当てはまります。
つまり、家庭内暴力(DV)は心理的虐待(児童虐待)にもつながる可能性があるのです。
上記のように、
・児童虐待とDVが両方とも過去最大になっている点
・児童虐待の中でも心理的虐待が最も多い点
などから、
家族間でのトラブルがDVに発展し、それを近くで見ていた児童が精神的に強いショックを受け、児童虐待(心理的虐待)につながってしまった・・という、児童虐待とDVが一連になっているケースがいるのではないか、ということを考えました。
(あくまでも、個人的な推察の1つですので、ご参考程度に。)
★今回のニュースを踏まえて
今回のニュースを拝見し、改めて感じたことですが。
虐待を受けた児童やDVの被害者を支援をする際には個々人ではなく、家族全体をアセスメントして、問題の把握に努めることが、支援者にとって大事なのではないかと思います。
心理療法のなかにも、「家族療法」という家族システムに注目したアプローチがありますが、心理士以外の専門家においても、ぜひ学んでおきたい観点だと感じました。
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簡単にですが、今回のニュースを見て思ったことを、つらつら書いていきました。もちろん、今回わたしが考えた限りではありませんので、ご興味を持たれた方はご自身でも調べたり考えたり・・・していただけると勉強になると思います。
今後も気になる話題があれば、今回のように簡単に、ですが取り上げていきたいと思うので、ぜひお付き合いください♪
↓今回の記事を載せておきます。ほかにもサイバー犯罪や、他の犯罪の発生状況も載っているので、気になる方は読んでみてください。