くまねこブログ

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【1年前の自分に言いたい】クリニックに勤務するまでに、マスターしたいスキル

投稿日:2021年8月22日 更新日:

こんにちは、くまねこです。

ブログを書いているこの日は、8月真っただ中。暑い日が続いていますね。汗

さて、今日のテーマです。
昨年夏ごろにメンタルクリニックへ転職した私ですが、「もう転職して1年か~」と、最近は1年を振り返ってしみじみ思い返したりしてます。

そして、この1年で求められるスキルも増え、少しずつではありますが期待に応えられるように成長しつつあります。
(中には、自分の力では難しいケースもあり、SVを受けて方向修正を行ったり、テキスト読み漁って学びなおしたり。。。奮闘の日々です)

そこで、転職して1年たった今、
「メンタルクリニックに勤務するまでにマスターしておくと良いこと」
をまとめてみたいと思います。

できることなら転職する前の自分に読ませたい内容ですね^^;

これからクリニックでの就職を目指されている心理職の方は、参考にしてみてください。

1.クリニックで、マスターしておくと重宝されるスキル

では、順にご紹介していきたいと思います。

結論から言いますと、
以下のスキルはクリニックに勤務するうえで、特に重宝されるものかなぁと思います。

【心理検査】
WAIS
WISC
ロールシャッハテスト
バウムテスト

【心理療法】
・できると良いもの
認知行動療法
来談者中心療法(対話を用いた、いわゆる普通のカウンセリング)

・理解しておくと良いもの
精神分析的心理療法
ブリーフセラーピー etc

【プラスα】
自分が好きな心理療法など

次に、それぞれどの程度マスターすれば良いのか、現場でどんなふうに使われるのかなど、詳しく書いていきますね^^

2.心理検査

まずは心理検査ですね。

・WAIS&WISC

WAISとWISCは、能力の凹凸を見る際によく使われます。
(うちのクリニックは成人の方が多いのでWAISメインです)

具体的には、発達障害の診断の資料として用いたり、職場への不適応のある方に実施し、心理教育のために用いたり、です。

基本的なルールを抑えて所見をかけるようになっておくことと、
私のクリニックでは①ドクター用所見と②患者用所見 の2つの作成を求められるので、読む方がよりわかりやすいように書いていくスキルも求められるかと思います。
ドクター用では専門用語用いつつ&患者に見せない詳細な数値も含めて、ですが、患者用ではわかりやすい言葉に直したりという感じです。

あと余談として、
WAIS所見の数値をどこまで書くか問題があると思うのですが、私は全検査IQ、動作性・言語性IQ、4つの群指数を記載しています。

あとは仕事の効率化のために、WAISのフォーマットは事前につくっておいて、テストが終わったらその形式をもとに書き込めるようにしています。

・ロールシャッハテスト
私のクリニックではそこまで頻繁に使いませんが、ゼロではないのでのせておきます。
こちらは主に、病態水準をみるために使える検査ですね。(精神病~人格障害&発達障害~神経症)
実施&解釈に経験が必要なので、大学院の授業+独学だけだと少し厳しい印象です。
まずは何日か連続でおこなう専門の講習会などで学んでおくと安心かと思います。

WAISと同様、こちらもある程度所見のフォーマットをつくっておくと便利ですね。

・バウムテスト
こちらも私のクリニックではそこまで頻繁につかいませんが、簡便にできるため、用いているクリニックもあるかと思います。
こちらは、これ1つのみの解釈も必要かと思いますが、実際にお会いした感触や主訴など、総合所見としてまとめられる力も重要かもしれませんね。

3.心理療法

お次は心理療法です。
絶対使うもの、まずはまとめていきます。

・認知行動療法
はいでました、という感じですね(笑)
うちのクリニックでも、認知行動療法はニーズの高いものの1つとなっています。
もちろん、セラピストの得意・不得意や好みの問題はあると思うのですが、ドクターから「この患者には、認知行動療法をやってください」と指定されることもあります。

実はクリニックに入った当初、
それまでの勤務先だったカウンセリングルームで対話のみの心理療法を中心にしていた私は、CBTの経験があまりない状態でした。
ただ、この先には絶対に必要であることを知り(ドクターからの依頼などをうけ)、テキストを読みあさったりSVを受けたりで、まるっと勉強し直しました。

大学院のケースでも、CBTめいたことを取り入れながらケースを担当することはありましたが
CBTのみで対応した経験をなかったので、ほとんど学び直しで現在の状態まで何とか勉強していきました。

例えばですが、
・うつ病
・不安障害(強迫性障害、社交不安など)
では、CBTが薬物療法と一緒に用いられることがとても多いです。
なので、主要なCBTの技法(認知再構成法、問題解決法、暴露反応妨害法)などはマスターしておくと、非常に役にたちます。
ただ、勉強したままではなく、実践で使ってみてまた振り返りをして・・・と、自分の手垢をつけながら使いこなせるようにしていくには、やはり時間がかかりますね。わたしも絶賛、勉強中です。

私の主な独学の方法としては、
書店でいくつか本を購入したのと、あとはCBTTというサイトで大野裕先生が動画をだしてくれているので、これを参考にしたりもしました。

↓ユーザー登録すると、無料で視聴できます。

・来談者中心療法(いわゆる一般的なカウンセリング)
※少し雑なまとめ方になってしまいますが、一般的なカウンセリングを来談者中心療法と括らせていただきました

もう一つ、マスターしておくと良いものはいわゆる一般的な対話を用いたカウンセリングです。
カウンセリングといっても、色々なことがテーマになりうるし、具体的な技法は?と聞かれるとなかなか難しいですが、、、
クライアントの課題(主訴など)に沿って、その課題に関連した対話をしていくということがメインになるかと思います。

クリニックでは、例えば以下のような主訴の方がいらっしゃいます。

・自分が発達障害かもしれない
・漠然とした不安や緊張がとれない
・仕事がうまくいかない
・気持ちが落ち込みやすい
・対人関係がうまくいかない

・・・etc

これらの問題についてクライアントと一緒に向き合うこと、一緒に解決について考えていくことをしていきます。
来談者中心療法を軸にしつつ、ときには心理教育やセラピスト視点からの助言などもあると、なお良いかと思います(経験が必要ですが)。

あとは、できなくても部分的に取り入れていけると良いものについては、
・精神分析的心理療法
・ブリーフセラピー
なども、これまで学んでみて個人的に役に立つと感じています(ほかの心理療法も、知ってれば知っているほど良いと思います・・・)。
精神分析は、特にクライアントの生活史などをきき、アセスメントする際にとても役に立ちます(もちろん、心理療法のなかでクライアントを理解するときにも。)。個人的に精神分析の考え方は好きなのですが、実際に精神分析を実践するとなると、特別な訓練が必要なことから「精神分析的心理療法をやっています」とは明言していません。
ただ、アセスメントや治療にそのエッセンスを取り入れることは、かなり多いです(もはや最近は、精神分析の理論というよりか、心理療法の一般論として扱われてることも多いですけどね^^)。

あとはブリーフセラピーも、「ミラクルクエスチョン」「スケーリング」など、部分的にも使うと役に立つ技法があるので、私も積極的に取り入れています。
(あとは、来る頻度の低い人にも、1回1回異なるテーマ設定をして話し合うので、「悩み解決・問題解決」という比較的表面的な問題の相談ではブリーフセラピーは有効です。)

このようにしてまとめてみると、1つの心理療法だけでは到底太刀打ちできないということを、改めて実感しますね・・・^^;
実際の臨床では、1人に1つの心理療法ではなく、色々なものを折衷的に取り入れながら行うことが多いかもしれません。

ただ、初学者の方は、自分の専門のオリエンテーションをまずは一つ決めて、それを軸として学びを深めていくことも個人的にはおすすめです。

あとは、今日紹介したもの以外についても、
知っていれば知っているだけ、もちろんのことですが、良いと思います。
(今日ご紹介したものは、所詮は臨床経験3年目の心理士のたわごとでございますので・・・)
ぜひ学ぶことを辞めずに前に進んでいきたいですね。と、自分に言い聞かせる笑。

★雑談:最近、興味があるものはコラージュ療法。学生時代に授業の中で少し学び興味を持ちました。近々、芸術療法学会の研修セミナーなるものに参加したいなぁ~と考えてたり(芸術療法士の資格がもらえるみたい)。
必要なものを学びつつも、興味があるものについても、間を縫って学んだり。
心理士ってホント公私混同になりがち^^;


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